降灰
12月26日、「新村出賞贈呈式」と併せて、「新村出生誕一三〇年記念講演会」が行われました。三重大学名誉教授の東辻保和先生による「新村出先生の思い出」というご講演でしたが、新村出氏の肉筆はがきのコピーを材料にいろいろ興味深い話題をご提供いただきました。
その中に、『広辞苑』の見出しとして「降灰」という語の親見出しを「こうかい」とすべきか、「こうはい」とすべきか迷っているという趣旨のはがきをご紹介いただきました。「こうはい」はいわゆる「重箱読み」で、音訓交用であり、教養語としては異例なのですが、気象学用語として流通しているそうです。
これにはやはり、「はい」という読みがあたかも字音であるかのように見える(聞こえる)という点に原因の一つが求められるでしょう。(こちらを参照)
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