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2008年8月13日 (水)

日本語の「懸垂疑問文」に関する一考察

石井康男 (2008.3) 「日本語の「懸垂疑問文」に関する一考察」『文の語用的機能と統語論:日本語の主文現象からの提言(1)』平成19年度~平成21年度 日本学術振興会 科学研究費補助金(基盤研究 (B))研究成果報告書(課題番号 19320063)研究代表者:長谷川信子、pp. 63-81.

要旨

本論は、動詞に選択されず付加部として機能している疑問従属節を考察する。この種の疑問節には、WH疑問と、Yes/No疑問の2種類があり、両者は、意味的機能が異なる一方、共に「か」の前に「の」を要求し、主節が疑問文になれないという共通点もある。これらの疑問節(「懸垂疑問文」)の統語的・意味的な特徴を動詞に選択された通常の埋め込み疑問文と比較しながら分析することによって、日本語におけるWH句の認可条件および節末の「か」の特性についての手がかりが得られることを示す。

(1) a. [誰がやったのか]、ハンマーで窓を割ったらしい。
     b. 太郎は[何を買ってきたのか]、大きな箱を抱えていた。

(4) 太郎が帰ってきたのか、花子はうれしそうだ。

こういう構文を「懸垂疑問文」(Dangling Interrogatives)と呼ぶことは初めて知りました。なお、Ishii (2003) では Interrogative Adjuncts と呼んでいるそうです。

Ishii, Yasuo. 2003. Interrogative adjuncts in Japanese: A preliminary study. In Empirical and Theoretical Investigations into Language: A Festschrift for Masaru Kajita, ed. by Shuji Chiba et al., 281-296, Kaitakusha, Tokyo.

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