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2006年6月 6日 (火)

dVC分析:ストーリー分析

続きです。激しく「ネタバレ注意」です。

文庫本に基づいて、ストーリー展開を表にしてみました。

頁数  
プロ 7 12 6 ルーヴル美術館:ジャック・ソニエール、シラスに殺害される。
1 13 22 10 ラングドン、ホテルで目覚め。講演の回想、コレ警部補に召還される。
2 23 29 7 シラス、首尾を報告/アリンガローサ司教、ローマへ。
3 29 39 11 ラングドン、コレとともにルーヴルへ。ベズ・ファーシュと対面。
4 40 53 14 ラングドン、ファーシュに案内される
5 54 61 8 シラス、疵の手当。
6 62 77 16 ラングドン、ソニエールの死体を見る。
7 78 81 4 サン・シュルピス教会のシスター・サンドリーヌ、オプス・デイの男を宿泊させるようたのまれる。
8 82 93 12 ソニエールの残した第1の暗号をめぐって、ラングドンとファーシュの対話
9 94 101 8 ルーブルに、ソフィー登場。
10 102 112 11 シラス、サン・シュルピス教会に到着。シラスの回想/アリンガローサ、機中。「導師」とのやりとり。
11 113 120 8 ソフィー、暗号の数列の謎を解く。ラングドン、トイレに行く。
12 121 127 7 トイレで、ラングドンとソフィーが落ち合う。ラングドンが第1容疑者であることを告げ、暗号メッセージの4行目を示す。
13 128 133 6 ソフィー、ラングドンに、自分がソニエールの孫であることを告げる。
14 134 136 3 ラングドンを監視する刑事たち。
15 137 138 2 シラス、サン・シュルピス教会でキー・ストーンを探すため、その扉をたたく。
16 139 149 11 ソフィーの回想。祖父の最後の電話。ソフィー、ラングドンに、ルーヴル美術館から脱出することを勧める。
17 150 154 5 警部、ソフィーとソニエールの関係を知る。ラングドンが脱出したことをGPSで知る。
18 155 160 6 ソフィー、ラングドンに付けられた発信器を窓の外に投下。警部たち、部下に発信器の追跡を命じる。
19 161 165 5 シラス、サン・シュルピス教会のシスター・サンドリーヌと対話。
20 166 181 16 ソフィーとラングドン、逃げ道に向かいながら、暗号の謎について対話。回想。第1の暗号の謎を解く。
21 182 192 11 モナ・リザについて、ソフィーの回想。ソフィーは、モナ・リザにソニエールのメッセージがあると考える。脱出の途中で、ラングドン、ソフィーのもとに戻ろうとする。
22 193 197 5 シラス、サン・シュルピス教会を探索/アリンガローサ司教、ローマに到着
23 198 211 14 ラングドン、ソフィーのもとへ。P. S. をめぐる、ソフィーの回想。シオン修道会について、ラングドンの説明。
24 212 213 2 シラス、キー・ストーンの位置を探し当てる。シスター・サンドリーヌ、危機を察知。
25 214 216 3 警部、ソフィーの電話トリックに気づく。
26 217 224 8 モナ・リザについて、ラングドンの回想。ソフィーとラングドン、モナ・リザの防護ガラスに書かれたメッセージを発見。
27 225 227 3 警部、ソフィーとラングドンを包囲。
28 228 233 6 モナリザの防護ガラスに、第3の暗号を発見。シオン修道会の思想について、ラングドンの回想。警備員に追いつめられる。
29 234 238 5 シラス、サン・シュルピス教会で、石版を発見。シスター・サンドリーヌ、電話を掛ける。シラス、自分の間違いに気づく。
30 239 247 9 ソフィー、第3の暗号を解いて、秘密の鍵を手に入れる。警備員の手からラングドンを救出。
31 248 250 3 シスター・サンドリーヌ、電話で危機的状況を知る。シラス、シスターを殺害。
32 251 263 13 ソフィーの車で、ルーヴルを脱出。ラングドン、「岩窟の聖母」について瞑想。ソフィー、ソニエールと決別した、10年前の出来事を回想。ソフィーとラングドン、アメリカ大使館に到着するが、張り込みを見てさらに逃走。
33 264 271 8 ソフィーとラングドン、鍵について検討。サン・ラザール駅に向かい、チケットを購入。
34 272 278 7 アリンガローサ司教、ヴァチカンで会合に向かう。
35 279 284 6 ソフィー、チケットを捨てて、タクシーに乗り込む。鍵に書かれた住所を発見し、そこに向かう。
36 285 287 3 ファーシュ警部、二人の探索を指示。インターポールに連絡を取ることを考える。
37 288 296 9 ラングドン、ソフィーに、シオン修道会と聖杯について説明。
38 5 11 7 ラングドン、聖杯をめぐる回想。ソフィー、タクシー運転手をおろし、ラングドンが運転。
39 12 14 3 シラス、アジトで回想。
40 15 22 8 ソフィーが運転を代わる。ラングドン、聖杯について瞑想。チューリッヒ保管銀行に到着。
41 23 28 6 アリンガローサ司教、ヴァチカン国務省長官らから、債権を受け取る。
42 29 39 11 ソフィーとラングドン、銀行に入っていく。守衛、二人を見てインターポールに通報。二人に、係員が対応。口座番号を知らないために、怪しまれる。コレ警部補、銀行に向かう。
43 40 49 10 銀行支店長のヴェルネとソフィー、口座番号をめぐって、やりとり。ラングドン、口座番号を突き止める。
44 50 58 9 ソフィー、番号を入力し、保管庫から、宝箱を手に入れる。
45 59 64 6 ヴェルネ、トラックに二人を乗せ、警察の手を逃れる。
46 65 67 3 シラス、アリンガローサに計画の失敗を告げようとする。そのとき、「導師」より新たな指示。
47 68 78 11 宝箱の中の「クリプテックス」について、思索。
48 79 87 9 ラングドン、クリプテックスの中身はキー・ストーン、即ち、聖杯の場所を示した地図であると予測。ヴェルネ、拳銃で二人を脅す。
49 88 94 7 ヴェルネにクリプテックスを奪われそうになるが、奪還。ソフィーとラングドン、クリプテックスを持ち、トラックで逃走する。
50 95 96 2 アリンガローサ、導師と連絡が取れないことに不安を抱く。
51 97 109 13 ラングドン、クリプテックスのキーワードを探る。ラングドン、ティービングの助力を得る考えをソフィーに打ち明ける。
52 110 114 5 ティービングの屋敷の門外で、ティービングとやりとり、許されて請じ入れられる。
53 115 116 2 ヴェルネ、銀行の夜間支配人に指示して、トラックの現在地を探させる。
54 117 126 10 屋敷の中で、ソフィーとラングドン、ティービングと対面。
55 127 140 14 ティービング、ソフィーに聖書と聖杯について語る。
56 141 145 5 ティービング、ソフィーに、聖杯は「人」であると告げる。執事のレミー、二人が指名手配されていることを知る。
57 146 148 3 コレ、ソフィーたちの居場所を知らされ、そこに向かう/シラス、ティービングの屋敷に到着。
58 149 166 18 ティービング、「最後の晩餐」の解釈およびマグダラのマリアについてソフィーに説明。
59 167 169 3 アリンガローサ、フランス司法警察から伝言を受け、連絡する。
60 170 181 12 ティービング、サングレアル文書とマグダラのマリアの墓、イエスの血脈について語る。
61 182 187 6 ソフィー、自分がマグダラのマリアの末裔かと疑うが、否定される。ラングドン、聖杯の物語が現在の芸術作品に隠されていることについて説明。
62 188 202 15 ティービング、二人が追われていることを知り、追い出そうとするが、ラングドンがキー・ストーンのことをほのめかす。ソニエールの死などについて語り、直面する危機についてやりとり/シラス、3人の居る部屋にたどりつく。3人が出て行った後、部屋に侵入。
63 203 208 6 コレ警部補、ティービング邸の外で待機。アウディと、トラックを発見。銀行から二人がここに来たことを知る。
64 209 213 5 二人はティービングに箱とクリプテックスを見せる。ラングドン、箱に記された謎のメッセージを発見したところで、シラスに襲われる。
65 214 221 8 シラスにクリプテックスを奪われそうになるが、撃退する。コレが、ティービング邸に踏み込もうとする。
66 222 225 4 コレ、ティービング邸を捜索するが、脱出されてしまう。
67 226 236 11 ティービング、二人と執事とシラスを連れ、自家用機でイギリスに脱出する考えを述べる。ラングドン、アメリカに電話をしようとする。
68 237 243 7 ラングドン、ニューヨークの編集者から、自分の原稿をソニエールに送ったことを知らされる。空港に到着。
69 244 249 6 飛行機が飛び立つ。シオン修道会の秘密について、語り合う。
70 250 253 4 コレ、ヴェルネの証言を聞かされる。また、ティービングたちの国外脱出を知る。
71 254 261 8 ソフィー、箱に刻まれた文字の謎を解く。
72 262 267 6 文字から、新たな暗号が示される。
73 268 270 3 コレ、ル・ブールジェ飛行場で、ティービングらの足取りをつかむ。
74 271 281 11 ソフィー、10年前に祖父の別荘で見た儀式について、ラングドンに打ち明ける。
75 282 284 3 ティービング、ファーシュからの連絡を受け、急遽ロンドンに向かう。
76 5 10 6 ラングドン、パスワード割り出しのアイディアを思いつく。
77 11 17 7 パスワード獲得。
78 18 22 5 クリプテックスの中から、新たな暗号と、第2のクリプテックスが出現。
79 23 29 7 コレ、ティービング邸を探索。連絡をしてきたヴェルネを怪しむ。
80 30 35 6 飛行機は着陸しようとするが、捜査員が待ち受けているらしいことを察知する。
81 36 45 10 ティービング、捜査員を煙に巻いて、リムジンで空港を脱出する。
82 46 58 13 目的地として、テンプル教会を目指す。サングレアル文書の処遇について、語り合う。
83 59 67 9 テンプル教会を探索。
84 68 75 8 レミー、シラスを助け、自分も導師の指令のもとに動いていることを知らせる/ファーシュ、ビギン・ヒル空港に到着、飛行機を捜索。アリンガローサ司教に連絡。
85 76 84 9 ラングドンら、テンプル教会が目的の場所でないことに気づく。レミーとシラス、教会の侍者を追い払い、ラングドン等にせまる。
86 85 93 9 レミーとシラス、ラングドン等を襲い、ティービングを人質に取ってクリプテックスを奪い去る。
87 94 99 6 コレ警部補、ティービング邸で盗聴部屋を見つける。
88 100 105 6 ラングドンとソフィー、善後策を検討。ソフィーは警察に電話するが、ファーシュが出てきて、警察に保護を求めるよう説得する。ソフィーとラングドンは電車に飛び乗る。
89 106 108 3 ファーシュ、ヴェルネと話し合い、もはや心配がないことを告げる。
90 109 111 3 コレ、ティービング邸での盗聴の対象を知って驚く。
91 112 117 6 シラスとレミー、導師から別々に指示を受ける。
92 118 128 11 ラングドンとソフィー、キングズカレッジの図書館で情報検索。
93 129 131 3 シラス、レミーをオプス・デイの宿舎で降ろす。警察がレミーの立ち回りを察知する。
94 132 139 8 導師、レミーからキー・ストーンを受け取った後、レミーを殺す/アリンガローサ、ビギン・ヒル空港に到着。警官が出迎える。
95 140 147 8 検索を通じて、パスワードの手がかりを得る。
96 148 150 3 シラス、宿舎で警官の襲撃にあい、逃走する。誤って、アリンガローサ司教に発砲する。
97 151 160 10 ソフィーとラングドン、ニュートンの墓を目指して、ウェストミンスター寺院を探索する。導師、ウェストミンスター寺院でソフィーとラングドンを見つけ、二人を誘い出すことを考える。
98 161 171 11 ソフィーとラングドン、導師が残したメッセージを発見し、指示通りに進んだところでティービングに出会う。
99 172 186 15 ティービング、ソニエールの死の真相を語り、二人に協力を求める。
100 187 195 9 シラス、アリンガローサを病院へ運ぶ。アリンガローサ、回想。
101 196 211 16 ラングドン、ティービングに脅されながら、とっさにクリプテックスを解錠し、空のクリプテックスを放り投げて難を逃れる。ファーシュと警察官がやってきて、ティービングを逮捕する。
102 212 213 2 シラス、公園で息絶える。
103 214 221 8 ファーシュ、ティービングの行動について真相を知る。アリンガローサと、シラスのことなどについて語り合う。
104 222 240 19 ソフィーとラングドン、キー・ストーンに書かれた最後のメッセージに導かれて、スコットランドのロスリン礼拝堂にやってくる。ソフィー、幼児のころ、祖父につれられてここに来たことを思い出す。ガイドの青年と、その祖母が、自分の弟と祖母であることを知る。
105 241 256 16 ラングドン、ソフィーの祖母マリーから、シオン修道院の秘密、ソフィーの両親の秘密等について聞かされる。ソフィーと、フィレンツェでの再会を約束する。
エピ 257 264 8 ラングドン、ルーヴルこそが聖杯のありかであることに気づく。

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コメント

これ,すごいですね。。この分析作業の徹底さと厳密さ(?)に,思わずははぁ~っと頭を下げました。やっぱりこのくらいのしつこさとねばりけがないと一流の国語学者にはなれないですね。。
わたしもdVCにはまって,学会の準備もそっちのけで徹夜で読んでしまいました。

投稿: Oscar | 2006年6月 7日 (水) 15時11分

ちょっと、原稿を書く必要があったので、読み返しのために作りました。ほかにやることは、山ほどあるんですけどねえ。

投稿: SKinsui | 2006年6月 7日 (水) 22時21分

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