鳥刺し
朝出勤前、NHK BSのクラシック番組を見るともなく流しているのですが、曲のタイトルを見て、奥さんがぷっと吹き出しました。
「『私は鳥刺し』て、クラシックに似合わんタイトルやなあ」
聞いてみると、「ぼくは焼き鳥」「私は鶏刺し」みたいな、居酒屋のワンシーンを想像してしまうそうです。
ご存じの方はご存じと思いますが、この「私は鳥刺し」は、モーツァルトの歌劇『魔笛』の中で、パパゲーノという登場人物が歌うアリアです。登場してすぐにパパゲーノが、
おいらは鳥刺し、ほいさっさ!
と元気よく歌う、あれです。
「鳥刺し」とは何か?私もよく知りませんが、小鳥を捕まえて売りさばく人なんでしょうか。オペラの中でパパゲーノは、全身鳥の羽につつまれた衣装を身につけ、背中に鳥かごを背負い、鳥を呼び寄せる笛を持っています(画像参照)。姿の変態チックなことにかけては、クラシックのオペラの中で随一といってもいいでしょう。役どころも、完全な道化役、トリックスターです。
奥さんに言われるまで気が付かなかったけど、「鳥刺し」と「鶏刺し」、似てるというか、まんまですね。これからこの曲を聞く度に、居酒屋シーンが頭に浮かびそうです。
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