本郷(+駒場)日記・まとめ書き
東京・本郷にあるT大学に集中講義に行って参りました。母校ということになりますが、もちろん今まで何度もいろいろな用で訪れていますが、その教壇に立ち、後輩である学生さんたちに教えるという目的で訪れると、それなりに感慨がありました。しかも、大学内部の宿舎に滞在し、5日間、朝から晩まで、構内とその周辺50m圏内だけで生活していたという体験も、なかなか趣き深いものがありました。
2学年上の先輩にあたるT教授はじめ、スタッフの先生方が、いろいろ細かく配慮してくださり、大変助かりました。学生さんたちも、温かく受け入れて下さった(のでしょう、たぶん?)と思います。何とか、やり終えてほっとしました。
内容は、ここに挙げた拙著をネタにしたわけですが、この本自体、大学時代の授業で学んだことに基づき、修士論文として提出した内容を取り込んでできたもので、まさしく母校から生まれた成果と言えるでしょう。その内容を、50歳になった自分が後輩に教えるというのも、人生のめぐり合わせ、みたいな気がします。
9月18日(月)
午後、新幹線で東京入り。夕方、Tさんと地下鉄・本郷三丁目で待ち合わせ。宿舎のカードキーを預かって下さっていて、その受け渡し。本郷三丁目駅前の「麦」というクラシック喫茶でしばらく雑談。この喫茶店は、私の学生時代からあるレトロなお店で、オーケストラの仲間とよく入り浸っていた。
そのあと、宿舎まで同行してくださる。場所は大学の龍岡門を入ったところにある、比較的新しい建物で、部屋は広めのビジネスホテル並みの設備。Tさんはここでお帰りになったので、宿舎でお見送り。事前には、一緒に食事しましょうということだったが、お疲れの様子でお茶だけで帰られた。実は後で、熱を出しておられたことが判明。病身だったのにわざわざお出ましいただき、申し訳ありませんでした。
9月19日(火)
朝10時まえ宿舎を出て、近くのスタバでコーヒーを買って、文学部国語研究室へ。3年後輩にあたる、I助教授と助手のYさんが出迎えてくださる。Iさんから、Tさんは熱を出して家で寝ていらっしゃる旨伺う。 10時20分開講。Iくんが紹介をしてくださり、おもむろに授業を始めるが、教室の空気は冷えて固い感じ。軽いジャブのつもりで笑わせるようなことを言ってみるが、反応なし。いつも、講義の最初って、緊張もあって乗りが悪いのよね。特にテキストの最初の部分はちょっと難しい理論的な話から始まるので、テンポに乗りづらい。
お昼は、I君が、山上会館という学内のレストランに連れて行ってくれる。一応教員食堂で、安くて、まあそれなりの雰囲気。高山寺の調査でもご一緒している、日本仏教史のS先生をお見かけしたのでご挨拶。 本来の時間割だと、6時半までやるところを、1時間ばかり早めに切り上げて、本日の授業は終わり。ああ、疲れた。夜は、ずっと年下のH助教授が相手をしてくれて、本郷の飲み屋で食事に付き合ってくれた。Hくんは大学では重なっていなくて、いままであまり長く話したことがなかったので、今回色々と、人となりを知ることができてよかった。
(この項、続きます)
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