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2006年9月20日 (水)

黄門様

集中講義で一人宿舎にいると、寂しいので、ついテレビをつけっぱなしにしてしまいます。見るとも無しに、久しぶりに「水戸黄門」を全部見てしまいました。

面白かったのですけど、やはり、根本的な疑問が湧いてきました。8時45分頃、黄門様が身分を隠したまま、代官や家老の悪事を暴き立てると、悪玉は怒って

「切れ切れ、切ってしまえ!」

と叫んで乱闘が始まります。下っ端の子分や捕り手などが大勢出てきて、黄門様の方も助さん角さん、由美かおる、照英などが応戦します。

ひとしきり、やりあったあとで黄門様が、

「助さん、角さん、もうこの辺でいいでしょう」

と言って、印籠が出てきます。すると、悪玉、子分一同「へへーっ」と平伏するわけですね。

「この辺でいい」というのは、いったい何がいいのでしょう?そもそも、乱闘に持ち込む意図は何でしょう?黄門様ご一行が滅法強いのはわかりますが、それでも、相手は本気でかかってくるのですから、ふとした弾みで黄門様や見方がけがをしたり、殺られたりする危険性は高いわけですね。相手にしたって、下っ端の捕り手などは雇われて主人の命令通りに動いているのですから、黄門様たちに切られて死んだら切られ損です。

どうやら、この「子分の切られ損」をおもんぱかってか、黄門様の側は乱闘の際、

峰打ち

を選択している振りがあります。人類愛に根ざした戦法とは言えますが、しかしそれなら一層、相手は本気、こっちは峰打ちで、大変リスクの高い戦法を黄門様は選択していることになりますね。

印籠一発でみんな平伏するんだから、早く出しておいたら、リスクもないし、けが人も出なくてすむのに、と思ってしまいます。

ただし、もし印籠を出しても平伏せず、悪玉が総力戦で黄門様ご一行の殲滅を図ったら、そのときは本当に黄門様の危機ですね。身分を隠して旅をしているので、「黄門様がやられた」という事実もひょっとしたら埋もれてしまう可能性がありますから。

悪代官、悪家老、やるならそこまでやれ!私は君たちの見方だ!

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コメント

将軍であることをみとめさせてから乱闘がはじまる『暴れん坊将軍』は、この疑問をカタチにしたストーリー展開だと思いました。

投稿: emodoran | 2006年9月20日 (水) 10時09分

コメントありがとうございます。「暴れん坊将軍」機会があったら見てみたいと思います。(しかし、将軍が「乱闘」を選択する時点で、間違ってると思う……)

投稿: SKinsui | 2006年9月20日 (水) 23時12分

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