箏の琴
3月4日(日)、同僚の先生が共催されている国際日本文学共同研究集会に途中まで参加しました。
どの発表もおもしろかったのですが、スティーブン・ネルソン氏の「源氏物語の音楽に関する2・3の問題」は、目を啓かれる思いがしました。
いわゆる「雅楽」に関する迷妄を否定されたあと(意外に新しい、むしろ仏教の音楽である、等々)、平安時代の楽譜の極めて合理的な解釈を示され、高名な校訂本の頭注を次々に否定・訂正されていきました。
そして最後に、『仁知要録』の中の2曲を、実際のお琴を使って実演されました。テンポはまったく不明なので、自分の感覚で、とおっしゃっていましたが、印象として、大変素朴な美しさに満ちていたように感じました。
ネルソン氏は、日本語もほぼネイティブ並みの見事さでした。見た目は西洋人丸出しの人が、琴をつま弾きながら、源氏物語の音楽について日本人に講義するシチュエーションが、何となく漫画的に感じられました。
| 固定リンク
コメント
微修正です。
冒頭の「3月4日」は、「(日)」ですね。
(※3日ぐらい待ってみたんですが
放置プレイみたいな感じがしてきたので
申し上げることにしました。)
投稿: 広州広子 | 2007年3月 9日 (金) 23時56分
広州広子さま、いつもありがとうございます。放置されてましたか……
投稿: SKinsui | 2007年3月10日 (土) 07時14分