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2007年3月24日 (土)

宜保愛子

下記の本を読みました。

Book_07 『と学会レポート ギボギボ90分!』
著者:永瀬唯・植木不等式・志水一夫・本郷ゆき緒・皆神龍太郎(楽工社 06/11)
四六判(188㎜×130㎜)ソフトカバー。208ページ。本文1色刷。
ISBN4-903063-06-2 C0095
定価(本体1600円+税)
(楽工社サイト)

表題はふざけた感じですが、かつて人気霊能者としてテレビや出版物でもてはやされた宜保愛子氏(故人)の、霊視番組のからくりをまじめに綿密に検証した本です。今日の「あるある」騒ぎへの批判にも通じるところが大いにあります。

私がポイントだと思ったところは、宜保愛子氏はホット・リーディング(事前調査)やコールド・リーディング(錯覚を利用したその場での情報の引き出し)に秀でており、とくに非常に高い調査能力を持っていた、というところです。英語も、人に教えるほど堪能だったようで、その能力を十二分に生かしていたようです。しかも、見た目に「こんなおばちゃんが、こんなことを知っているはずがない」という回りの人間の偏見(とくに学界関係者の)があるために、意外な情報を宜保氏が口にすると、余計にうろたえて錯覚してしまうということでした。この辺り、ジェンダー・バイアスもかかっているのですね。

あと、テレビ局の番組の作り方も大変雑であり、そこに宜保氏のつけいる隙があったということも書かれていました。

主たる著者である永瀬氏の発言として、我々研究者・教育者にとっても大変有益であると思われるところがありましたので、引用しておきます。

永瀬 私は専門学校の講師をしているんですが、いつも学生に教えるんですよ。インターネットを使う時に、これはまず「情報の入り口」だと考えることだって。インターネットで何か調べたいときにはいきなり google で検索ワードを引っ張るのではなく、近くの図書館の蔵書を検索してみなさい。次は都立の中央図書館とか日比谷図書館などを検索して、今度は国立図書館の方から取り寄せてもらいなさい。最初にそういうことを教えています。そして図書館で見つけた資料を押さえた上で、補足的なものとしてインターネットのデータは使いなさいと。
 このあいだ、学生に「コカコーラの歴史」という文章を書かせるという課題を出しました。検索をかけると、新宿区立中央図書館に、テーマに関したかなり分厚い翻訳の本が二冊は確実にある。都立中央図書館あたりに行くともっと多くて、経営史とかそのあたりがある。まずこれを読んでみなさいと。その後に念のため google でチェックしてみたら、コカコーラとコカの実のあやしい関係なんかのかなり詳しいページがありますが、ちゃんと末尾の方にクレジットが載っていました。その、さっき図書館にあると言った本から、全部引用しているんです。(176頁)

テレビの、科学やスピリチュアルに関わる番組作りに疑問を持っている人、また逆にそういう番組が好きな人にも、おすすめできます。

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コメント

うーん、なるほど。
 僕も最近、インターネットで安易に情報を得た気になるのに、若い人にとって何か良くないな、と思っていました。ガセネタを見分ける力がないと、危険。
 情報は、目と足と口コミ(耳)でまず得るもの、+インターネットでチェック、ですかね。

投稿: ノーボ | 2007年4月 1日 (日) 07時13分

ノーボさま、ありがとうございます。
最近は、私自身も、Wikipediaがあまりにも便利でつい頼ってしまいます。不正確な記述が多いと知りつつも。自戒を込めました。

投稿: SKinsui | 2007年4月 1日 (日) 07時54分

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