健康小話
東京での会議で、先輩の先生方が自分の病気話で盛り上がっていたのを横で見ていて、思いついたお話。
60を過ぎた連中が集まる同窓会。こういう席では、たいてい、体調の話に花が咲きます。刑務所の中と似ていて、こういう場合、自分の症状のほうがより重いということを、偉そうに主張するのが面白いところです。腰がどうの、目がどうのと、わあわあ言うている横で、話の輪にも入らず、もくもくと飲み食いしている男がおる。
「君はさっきから食べてばかりいるが、どこか悪いところはないのか」
「いや、ぼくは別にどこと言うて悪いところがないな」
「そうは言うても、何かあるやろ、歯が悪いとか、おしっこの出が悪いとか……」
「歯は全部そろうてるし、出す方もすこぶる快調」
「……君、どっかおかしいんちゃうか……」
おかしくないのが、逆におかしいように見えるという、お話でございます。
病院の待合室で、老人仲間が「○○さんは今日体調悪いので来てない」というのと、似てますね。
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