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2006年7月22日 (土)

日本語の教室より

2月20日の記事に、「た」さんがコメントを付けてくださいました。大変興味深い問題で、実は同じようなご質問を、何人もの日本語教育に携わる方々からいただいています。私の考え(というほどまとまっていませんが)は後日改めてお示しすることとして、まず「た」さんのコメントをここに再掲いたします。皆さんも考えてみてくださいね。

 メールにて失礼致します。いつも広いジャンルに渡る話題を興味深く拝読させていただいております。私は現在中国人に日本語を教える者ですが、昨日、私には『難しい質問』を受けました。是非先生にご相談したく、メールさせていただきました。
 受けた質問は、日本語会話のテキストにあった下記の例文に関するものです。
  ◇女A「このティッシュいただいてもいいかしら」
 質問者は大学2年生で、日常的な応対ならだいたいできるレベルです。まず、「~かしら」のニュアンスについて聞いてきました。私が大ざっぱに「女の人が、考えながら話している様子。ちょっと上品な感じ」などということを答えると、彼女が「では、私もこれからはそのように言うべきですね?」と言ったのです。私が「う~ん、普通の人はあまり言わないかなあ」などと言うと、彼女は「私も女です。上品な話し方をしたいです≪熱いまなざし≫」と言いました。
 私の答え方が中途半端であったことは否めないと思います。終助詞に関しては、非常に質問が多いので、私自身がもう少し的確な回答ができるようにしなければならないと思います。しかし、その問題とは別で、これは<役割語>の問題でもあると思います。私はそういう方向からの説明もしたかったのですが、理解が不十分なので、生半可なことは言えませんでした。
 先生は、ご本の冒頭に外国人の役割語に対する理解の問題を挙げられています。私はご本を拝読した時から、外国人・日本人を問わず、役割語の「理解」に加え、『意図的な』「習得」または「利用」に関して、興味を持っていました。
 彼女にどう答えてあげたらいいか、また、今後こういう問題を広くどのように考えたらいいか、教えていただけませんでしょうか。
(長くなり、大変失礼致しました。)

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