昔話の「じゃ」は方言?
朝日新聞2007年4月30日12頁(関西版)の「疑問解決モンジロー」という連載記事で、
昔話の「じゃ」は方言?
という見出しのもと、次のような質問が寄せられていました。
昔話に登場するおじいさんは、よく「~じゃ」とか「~じゃのう」という話し方をしますが、なぜでしょうか? 私のまわりのお年寄りは東北弁ですし、そんな話し方をしません。どこの地方の方言で、何歳くらいの人が使っているのでしょうか。(岩手県紫波町 主婦 榎幹子さん 40歳)
これに対し、杉村孝夫氏(福岡教育大学・教授)、杉藤美代子氏(音声言語研究所・所長)、さねとうあきら氏(創作民話作家)らの談話をつなげる形で回答が作られています。
記事のまとめ的な位置に書かれている、「モンジローの感想」を引用します。
「じゃ」「じゃのう」が「田舎」「おじいさん」を示す目印なのに対して、逆に方言を多用した物語では共通語がある種の役割を果たすみたい。木下順二作「夕鶴」では、主人公の「与ひょう」や他の登場人物は「おら」「~げな」などと話すのに対し、「つう」だけが共通語。「人間の姿をした鶴、という不思議さを出すためでは」と杉藤さん。ところで、モンジローの口癖の「ごザル」の効果は?
« 女性のことばの虚構と現実 | トップページ | 感情・評価・態度 »
コメント