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2007年9月27日 (木)

秋田大学ことばの調査

日高水穂編(2004)『秋田大学ことばの調査』第3集
秋田大学 教育文化学部 日本・アジア文化研究室

【目次】
★抜粋

ことばの研究ノート
 ・『男はつらいよ』における「てしまう」バリエーションの使い分け(伊藤美樹子)pp.20-28

平成13~18年度 卒業研究(抜粋版)
 ・1970年代以降の若者向け雑誌における文体の研究(長谷川絵美佳)pp.80-90
 ・「歌謡曲」から「J-POP」への変遷と日本語ロックの展開(中泉さやか)pp.103-116
 ・女性ことばの虚構と現実(佐々木一枝)pp.117-128
   【★本論文のまとめ部分については、こちらでもご紹介しました】
 ・「声色」社会的機能―接客場面の特徴的な音声の分析―(持田祐美子)pp.143-154

民謡をめぐって

文芸学研究会編(2007)『文芸学研究』第11号
大阪大学大学院文学研究科文芸学研究会
ISSN 13460641

【目次】
★抜粋

・旅に誘う民謡―安来節の場所をめぐる考察(秋吉康晴)pp.30-49
・“日本民謡”をいかにつくるか―西川林之助『民謡の作り方』を中心に(齋藤桂)pp.50-62

沖縄のことばと社会

島村恭則・日高水穂編(2007)
『沖縄フィールド・リサーチⅠ』(2006年度日本・アジア文化調査実習報告書)
秋田大学教育文化学部

【目次】
★抜粋

Ⅲ 沖縄のことばと社会
 ・映画『ナビィの恋』に見る沖縄言語事情(戸嶋祥子)pp.169-174
 ・歌詞から見る沖縄音楽の変容(工藤将輝)pp.175-186

現代日本語とジェンダーの研究

現代日本語研究会編・発行(2003)
『ことば』24号

【目次】
★抜粋

個人研究
 ・職場における命令・依頼表現―ジェンダー的観点から見る―(小林美恵子)pp.13-25
 ・男は怒鳴り、女は怒鳴られる―新聞投書集『お父さん、怒鳴らないで』と新聞検索データから―(遠藤織枝)pp.26-42
 ・テレビアニメの流布する「女ことば/男ことば」規範(佐竹久仁子)pp.43-59
 ・日韓両言語における断りのストラテジー―言語表現の違いとストラテジー・シフトを中心に―(任炫樹)pp.60-77
 ・中国語の派生形容詞と日本語の様態副詞の対応(孫琦)pp.78-90
 ・Perception of Vowel Fillers: Observation and Analysis(Akiko Yokoyama)pp.91-106
 ・日本語学習者はことばの男女差をどう受け止めているか(谷部弘子)pp.107-117

武庫川女子大学 言語文化研究所年報

武庫川女子大学 言語文化研究所(2003)
『武庫川女子大学 言語文化研究所年報』第15号
武庫川女子大学
ISSN 09157654

【目次】

言語文化研究所の活動の概要 pp.1-4
現代のことばから見えてくるもの(佐竹秀雄・岸本千秋) p.5

ジェンダーとことば
 ・女から見たおんなのことわざ pp.6-10
 ・いまどきの女らしさ pp.11-15
 ・女vs.男 いまどきの女らしさPartⅡ~具体例編~ pp.16-20
 ・ことば 女と男のあいだ pp.21-26

雑誌とことば
 ・2001年オンナのファッション 春を彩るキーワード pp.27-32
 ・食のことば pp.33-39
 ・料理の名付け~食のことばPartⅡ~ pp.40-45

その他
 ・だれに使うの?なぜ使うの?女子大生ことば pp.46-50
 ・ことばにまつわる笑い話 pp.51-56
 ・ことわざ好きのことわざ意識 pp.57-61

ジェンダーと語用論

日本語用論学会(2005)
『語用論研究』第7号
ISSN 13457365

【目次】
★抜粋

シンポジウム「ジェンダーと語用論」―記号論・エスノメソドロジー・批判的談話分析からの提言―
 ・語用論研究におけるジェンダー(林礼子) pp.93-95
 ・近代フランスにおける「女らしさ」の規範と表象(小倉孝誠) pp.97-108
 ・言語イデオロギーとしての「女ことば」(中村桃子) pp.109-121
 ・ジェンダーと会話分析―成員カテゴリー化装置としてのジェンダー(山崎晶子・山崎敬一) pp.123-134
 ・「言語とジェンダー」研究からのコメント(佐竹久仁子) pp.135-138

中村桃子氏論文、5本

★以下の論文、著者よりいただきました。

・NAKAMURA, Momoko(2002.1)
"The Dynamic Model of Language and Gender Studies,"
Nature-People-Society: Science and the Humanities , No. 32,pp.1-26
The Society of Liberal Arts, Kanto Gakuin University.

・NAKAMURA, Momoko(2002.7)
"Discursive Construction of the Ideology of Women's Language : The Heian Period (794-1192),"
Nature-People-Society: Science and the Humanities, No. 33,pp.13-24
The Society of Liberal Arts, Kanto Gakuin University.

・NAKAMURA, Momoko(2003.1)
"Discursive Construction of the Ideology of “Women's Language” : From Kamakura, Muromachi to Edo Periods (1180-1867)," 
Nature-People-Society: Science and the Humanities, No. 34,pp.21-64
The Society of Liberal Arts, Kanto Gakuin University.

・NAKAMURA, Momoko(2003.7)
"Discursive Construction of the Ideology of “Women's Language” : Women's Disciplinary Books/Moral Textbooks and the Unification of Written and Spoken Languages in the Meiji/Taisho Periods(1868-1926)," 
Nature-People-Society: Science and the Humanities, No. 35, pp.1-39
The Society of Liberal Arts, Kanto Gakuin University.

・NAKAMURA, Momoko(2004.1)
"Discursive Construction of the Ideology of “Women's Language” :  “Schoolgirl Language” in the Meiji Period(1868-1912)," 
Nature-People-Society: Science and the Humanities, No. 36,pp.43-80
The Society of Liberal Arts, Kanto Gakuin University.

日記

19781 『太陽』1978年1月号(No.189)
平凡社

【内容紹介】
★抜粋

特集 日記
・安岡章太郎
・遠藤周作
・中上健次
・沢木耕太郎
・富岡多恵子
・田中小実昌
・永井荷風
・柳田国男
・大宅壮一
・王貞治
・堀江謙一
・児玉隆也
・岸田劉生

マンガはなぜ面白いのか?

Photo 夏目房之介(1996)
『マンガはなぜ面白いのか? その表現と文法』
(NHK人間大学講座 1996年7月~9月期)
日本放送出版協会
雑誌61889-72 T1061889720556

マンガの読み方

Photo_2 『マンガの読み方』(別冊宝島EX)
1995年、宝島社
雑誌65985-77 T1065985771009

マンガ名言集

Photo_3 現代マンガ倶楽部編(1990)
『マンガだぞ!―よりぬきマンガ名言集―』
KKロングセラーズ
ISBN 4845402963

漫画文化の内幕

Photo_4 水野良太郎(1991)
『漫画文化の内幕』
河出書房新社
ISBN 4309241239

漫画の戦後思想

Photo_5 鶴見俊輔(1973)
『漫画の戦後思想』
文藝春秋
0095-332620-7384

漫画昭和史

Photo_6 漫画集団編・著(1982)
『漫画昭和史―漫画集団の50年』
河出書房新社
0039-088213-0961

新マンガ学

Photo_7 石子 順(1978)
『新マンガ学』
毎日新聞社
0076-500466-7904

江戸漫画本の世界

Photo_8 湯本豪一編(1997)
『江戸漫画本の世界』
日外アソシエーツ
ISBN 4816914366

日本漫画が世界ですごい

Photo_9 『日本漫画が世界ですごい!―Japanania』
1998年、たちばな出版
ISBN 4886928250

消えたマンガ雑誌

Photo_10 新保信長編(2000)
『消えたマンガ雑誌』
メディアファクトリー
ISBN 4840100063

雑誌狂時代

Photo_11 『雑誌狂時代』(別冊宝島345)
1997年、宝島社
ISBN 4796693459

マンガ&アニメ同人誌

Photo_12 阿島 俊編(1992)
『マンガ&アニメ同人誌ハンドブック』
久保書店
ISBN 4765910636

模倣される日本

Photo_13 浜野保樹(2005)
『模倣される日本 映画、アニメから料理、ファッションまで』
祥伝社新書
ISBN 439611002

漫画と人生

Photo_15 荒俣 宏(1994)
『漫画と人生』
集英社文庫
ISBN 4087482375

2007年9月26日 (水)

〈男らしさ〉のゆくえ

Photo_13 伊藤公雄(1993)
『〈男らしさ〉のゆくえ 男性文化の文化社会学』
新曜社
ISBN 4788504596

「男らしさ」という神話

Photo_12 伊藤公雄(2003)
『「男らしさ」という神話―現代男性の危機を読み解く』
(NHK人間講座 2003年8月~9月期)
日本放送出版協会
ISBN 4141890901

男性学入門

Photo_11 伊藤公雄(1996)
『男性学入門』
作品社
ISBN 4878932589

ジェンダー論入門

Photo_10 伊藤公雄・樹村みのり・國信潤子(2002)
『女性学・男性学 ジェンダー論入門』
有斐閣アルマ
ISBN 4641121419

男性のことば・職場編

Photo_9 現代日本語研究会編(2002)
『男性のことば・職場編』
ひつじ書房
ISBN 4894761610

★自然談話データ CD-ROMつき

女性のことば・職場編

Photo_8 現代日本語研究会編(1999)
『女性のことば・職場編』
ひつじ書房
ISBN 4938669935

★自然談話データ フロッピィディスクつき

女のことばの文化史

Photo_7 遠藤織枝(1997)
『女のことばの文化史』
学陽書房
ISBN4313470093

女とことば

Photo_6 遠藤織枝編(2001)
『女ことば―女は変わったか 日本語は変わったか』
明石書店
ISBN4750315206

【目次】
 まえがき
 私のこと(壽岳章子)


 1 女性のことば研究の広がりと深まり(遠藤織枝)
 2 「お前」あれこれ(壽岳章子)

第Ⅰ部 『日本語と女』からの二〇年を検証する
 1章 女の子の「ボク・オレ」はおかしくない(遠藤織枝)
 2章 「美しい女性」と「戦う男性」の広告業界(早川治子)
 3章 「!」と「いいさし」だらけの女性週刊誌(中島悦子)
 4章 「わたし」には、うたえない、うたいたくない「女」がいた(落合恵子)
 5章 女性冠詞の根本問題は解決していない(佐竹秀雄)
 6章 「女性らしい」文章は過去のもの(漆田和代) 
 7章 女の使う「男のことば」、男の使う「女のことば」(鈴木千寿)
 8章 ポーズ・フィラーから見た女性の話し方の変化と現状(れいのるず秋葉かつえ)
 9章 あまりに少ない放送界の女性たち(高崎みどり)

第Ⅱ部 日本女性の言語環境はよくなったか
 10章 結婚・家庭をめぐる意識とことば、二〇年(小林美恵子)
 11章 どこが違う、女の子のことばと男の子のことば(本田明子)
 12章 学校の中での中学生の呼称(尾崎喜光)
 13章 「セクハラ」―職場におけることばの女性差別(桜井隆)
 14章 新聞は性差別にどれだけ敏感になったか(佐竹久仁子)
 15章 オリンピック報道に描かれる女性たち(谷部弘子)
 16章 投書で「かなんことはかなんと言おう」(熊谷滋子)
 17章 スポーツ新聞にポルノはいらない(佐竹久仁子)
 18章 四コママンガ『フジ三太郎』に見る女性(小矢野哲夫)
 19章 テレビゲームの中の女性のことば(桜井隆)
 20章 クイア言語から見た「女らしい」ことば(阿部ひで子ノーネス)
 21章 非性差別語への言語改革に今必要なこと(佐々木恵理)
 22章 日本語辞書の中の女性はどう変わったか(遠藤織枝)

 あとがき
 「女性とことば」研究文献目録(孫琦)
 索引

女性語の世界

Photo_5 井出祥子編(1997)
『女性語の世界』(日本語学叢書)
明治書院
ISBN4625521602

【目次】

まえがき(井出祥子)

序章
 ・女性語の世界―女性語研究の新展開を求めて―(井出祥子)

日本の女性語
 ・人称代名詞・呼称(金丸芙美)
 ・終助詞(マグロイン・花岡直美)
 ・社会音声学の観点から見た日本人の声の高低(大原由美子)
 ・女性語の本質―丁寧さ、発話行為の視点から―(鈴木睦)
 ・会話行動に見られる性差(内田伸子)
 ・女性を表す語句と表現―新聞の人物紹介と雑誌広告の欄から―(遠藤織枝)
 ・品物としての女―メタファーにみられる女性観―(平賀正子)

世界の女性語
 ・アメリカ英語(メイナード・K・泉子)
 ・アラビア語(西尾哲夫)
 ・アタヤル語(土田滋)
 ・中国語(劉素英)
 ・フランス語―ジェンダーと性―(フランス・ドルヌ)
 ・ドイツ語―フェミニズム女性語研究―(宮本絢子)
 ・韓国語(任洪彬)
 ・タイ語(堀江・インカピロム・プリヤー)
 ・トルコ語(林徹)

フェミニズムと女性語研究
 ・言語と性差の研究―現在と将来―(れいのるず・秋葉かつえ)
 ・フェミニズムと言語研究―客観的科学からイデオロギー研究へ―(中村桃子)
 ・フェミニスト人類学から見た異文化における女性語(阿部圭子)

女と男の日本語辞典

Photo_4 佐々木瑞枝(2000)
『女と男の日本語辞典 上巻』
東京堂出版
ISBN4490105444

女の日本語 男の日本語

Photo_3 佐々木瑞枝(1999)
『女の日本語 男の日本語』
筑摩書房
ISBN4480042296

男女という制度

Photo_2 斉藤美奈子編(2001)
『男女という制度』(21世紀文学の創造7)
岩波書店
ISBN4000267078

【内容紹介】
・編者から読者へ 性と批評が出会うとき(斉藤美奈子)
・「あたし」という恋愛的体質論(川上弘美)
・文学は美醜をどう描いてきたか(大塚ひかり)
・「ネカマ」のすすめ 私がだました男たち(佐々木由香)
・日本語とセクシュアリティ(藤野千夜)
・戦後日本と「赤毛のアン」(小倉千加子)
・ジャンル小説の文法 ハードボイルドをめぐって(小野俊太郎)
・ポスト「少女小説」の現在 女の子は男の子に何を求めているか(横川寿美子)
・冒険物語の中の男の子たち(ひこ・田中)
・ジェンダー・フリー教材を探しに(金井景子)

マスキュリニティ/男性性の歴史

20049 『現代のエスプリ』2004年9月(449号) 至文堂
ISBN4784354468

「マスキュリニティ/男性性の歴史」

 

ジェンダーから見た日本語

2004 『日本語学』2004年6月号(23巻7号)  明治書院
ISSN02880822

【内容紹介】(こちらより)
◆特集 ジェンダーから見た日本語

○『女と男の日本語辞典』の輪郭-収録語彙の意味による分類-(佐々木瑞枝)
<言語とジェンダー研究/「日本語ジェンダー学会」の立ち上げ/『女と男の日本語辞典』-収録語彙の意味による分類から>

○「女ことば」の成立と国民化-ジェンダーから見えてくる新しい日本語のすがた-(中村桃子)
<本質主義のジェンダー概念/構築主義のジェンダー概念/江戸期女訓書-支配の対象となった「女の話し方」/明治期女訓書-「近代版女の話し方」/明治期言文一致論争-「男の国語」の創生/戦中の口語文法書-「女ことば」の創生>

○女性の文章と近代(出雲朝子)
<歴史的にみた書きことばにおける性差/明治の女性の文章(一)-清水紫琴の場合-/明治の女性の文章(二)-若松賤子の場合-/明治の女性の論説的文章にみられる問題>

○新聞記事の発話行為からみたジェンダー(遠藤織枝)
<発話行為「明言・断言・主張・強調」/発話の状況を示す語>

○日本語の男女差の現状と評論意識(尾崎喜光)
<文末形式の男女差の現状/自称詞の男女差の現状/男女差の縮小についての評価意識>

○暮らしの中にひそむ日本語とジェンダー(小矢野哲夫)
<「ジェンダー」という語/日本語とジェンダー/暮らしの中にひそむ日本語とジェンダー/ウェルフェア・リングイスティックス/言語研究の成果を社会に還元する/日本語とジェンダーに関する意識/社会とつながる取り組み/性差別的言動の解消を目指して>

○「女ことば/男ことば」規範の形成-明治期若年者向け雑誌から-(佐竹久仁子)
<明治期若年者向け雑誌について/口語体の採用/性別化されたことばづかいの規範化/規範の受容>

○「文法的性」と「社会・文化的ジェンダー」(山田小枝)
<文法的性/性の二重構造/女性の社会進出と文法的性/職業名の性のねじれ/日本語の場合>

Japanese,Gender,and Ideology

Jananese_languagegenderand_ideology Shigeko Okamoto and Janet S. Shibamoto Smith(eds.)(2004)
Japanese Language, Gender, and Ideology
(Cultural Models and Real People)
New York: Oxford University Press
ISBN 0195166183

ジェンダーの言語学

Photo れいのるず秋葉かつえ・永原浩行編(2004)
『ジェンダーの言語学』
明石書店
ISBN4750320064

2007年9月25日 (火)

社会言語学の展望

Photo_8 真田信治編(2006)
『社会言語学の展望』
くろしお出版
ISBN4874243452

2007年9月23日 (日)

これもなのじゃ

拙著の帯コピーは、私が考えました。実はある本のタイトルのもじりで、何人かの方は気付かれたようです。

「ホモホモ7」「風雲児たち」で知られているみなもと太郎氏の、下記の著書がそれです。

31449312 『お楽しみはこれもなのじゃ 漫画の名セリフ 』
著者/訳者名 みなもと太郎/著
出版社名 角川書店 (ISBN:4-04-883898-9)
発行年月 2004年11月
サイズ 398P 18cm
価格  1,890円(税込)

わたしはこの評論を、『マンガ少年』連載時に読んでいました。このタイトル自体、和田誠『お楽しみはこれからだ 映画の名セリフ』(文藝春秋, 1975)のもじりです。

本当は帯コピーでなく、書名にしようかとも考えていたのですが、学術書という構えがありますのでそれはあきらめました。

2007年9月22日 (土)

講演会報告

こちらでご案内していた講演会が、無事終了しました。

え む え む 連 続 講 座 第11回
「ことばで読み解くマンガ―「役割語」の謎」
講師:金水 敏 氏(大阪大学大学院教授)
吉村 和真 氏(京都国際マンガミュージアム研究統括室長)

日時:2007年9月8日(土)13:00~14:30
会場:京都国際マンガミュージアム 3階 研究室1
定員:50名 先着順
申し込み不要・参加費無料 (大人500円、中・高生300円、小学生100円)
主催:京都国際マンガミュージアム/文部科学省・日本学術振興会 科学研究費補助金「役割語の理論的基盤に関する総合的研究」(研究代表者:金水 敏)

事前のイメージとして、場所柄、割と一般向けの講演会かなと思っていましたが、行って吉村さんと話してみると、ミュージアムの一般のお客さんは、こういったイベントにはほとんど興味を示さないということを聞かされて、少し焦りました。ほとんどのお客さんは、好きなマンガを「マンガの壁」と呼ばれる館内いっぱいの棚から取り出して、いろんな場所で思い思いに読みふけっています。

焦った、というのは、幅広い聴衆への“つかみ”として、“コスプレ”を企んでいたためです。少しためらわれましたが、せっかく準備してきたので、決行しました。私は“博士”の衣装ですが、相方の吉村さんは、センターのイベント用に置いてあったペンギンの着ぐるみです。「石橋博士とペン吉」のペアが出来ました。

講演が始まって、お客さんはざっと30人ほど。勤務先の事務方が2人も来ておられたのでびっくり。講演の内容は、私が役割語の概要と、博士語の歴史、「アルヨ言葉」の歴史をパワーポイントを使って説明したあと、吉村さんに、マンガの人物描写と内面との関係、その政治性について補足していただきました。15分ほどの間、フロアとのディスカッションもしました。

終了後も、何人もの初対面の方々から話しかけられ、手応えを感じました。小説を書いているという若い旅行者の方、小学校の先生など、普段出会わない方々とお話しできてよかったと思います。

新著『役割語研究の地平』をたずさえて、くろしお出版のIさんも駆けつけていましたが、会場で即売し、10冊ほど売れたそうです。

講演終了後、科研費の打ち合わせを行い、心理実験のアニメーションの作成その他について話し合いました。そのあとミュージアム内を自由に見学、夕方は近くのお寿司屋さんの座敷で、懇親会。参加者は、科研費メンバーのOさん、Tさん、Iさん、吉村さんのほか、マンガミュージアムのIさん、Oさん、出版社のSさんとIさん、COEの研究メンバーだったYさん1とYさん2、Tさんです。幅広い問題について意見を交換し、有意義でした。

Photo

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2007年9月14日 (金)

綺堂の父

ここからの続き。

空山氏からいただいた情報です。

http://kokugosi.g.hatena.ne.jp/kuzan/20041231

「役割語」からみた日本語の「多様性」

金水 敏 (2007.9) 「「役割語」からみた日本語の「多様性」」『数研国語通信 つれづれ』第11号, pp. 6-9.

原稿のPDFファイル:「suken07.pdf」をダウンロード

2007年9月13日 (木)

『役割語研究の地平』正誤表

p. 196/l. 3  (誤) ninkinized → (正) nankinized

p. 227/l. 13 (誤)子安宣那 → (正) 子安宣邦

役割語研究の地平

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金水 敏(編)『役割語研究の地平』

発行日:2007年9月26日
出版社:くろしお出版
判型・頁数:A5・232頁
ISBN: 978-4-87424-396-1 C3080

*目次*

導 入 ......... 金水 敏 1

第1部「対照役割語研究への誘いざない」 7
■ 第1章 役割語の個別性と普遍性 9
   ―日英の対照を通して― 山口 治彦
■ 第2章 キャラ助詞が現れる環境 27
定延 利之
■ 第3章 声質から見た声のステレオタイプ 49
  ―役割語の音声的側面に関する一考察― 勅使河原 三保子
■ 第4 章 日韓対照役割語研究 71
   ―その可能性を探る― 鄭 惠先

第2部「近代マンガの言語と身体」 95
■ 第5章 近代日本マンガの言語 97
金水 敏
■ 第6章 近代日本マンガの身体 109
吉村 和真

第3部「役割語研究の射程」 123
■ 第7章 小説における米語方言の日本語訳について 125
トーマス・マーチン・ガウバッツ
■ 第8章 〈西洋人語〉「おお、ロミオ!」の文型 159
   ―その確立と普及― 依田 恵美
■ 第9章 役割語としての「軍隊語」の成立 179
衣畑 智秀・楊 昌洙
■ 第10章 役割語としてのピジン日本語の歴史素描 193
金水 敏

Abstracts of the Chapters 211
索 引 218 / 著者略歴 226

こちらに「正誤表」があります。

帯コピーについて

「第3章 声質から見た声のステレオタイプ」の音声ファイル

くろしお出版HP

ブックメール倶楽部

Amazon.co.jpの購入ページ

2007年9月12日 (水)

備忘録

屋名池氏よりご教示。要調査。

曼亭鬼武『和漢蘭(わからん)雑話』:長崎の丸山遊郭を舞台に、漢人と蘭人が遊女を口説く。ピジンは出ていない。

岡本綺堂の父親はイギリス領事館の通訳で、綺堂自身も英語に堪能。綺堂の外国人の描写は案外正確なのではないか。

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