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2008年8月23日 (土)

日中戦争従軍日記アリマス

Photo 江口圭一・芝原拓自編(1989)『日中戦争従軍日記』(愛知大学国研叢書1)法律文化社から。

 以下は、筆者(日本人兵士)が現地の中国人と「筆談」する場面です。自分のことばと相手のことばとの両方に、「~アリマス」「~ヨロシイ」を用いて訳し(書き下し)ていている場面があります。(IT)

▲支那国体観念アルカ。【引用者注:筆者の筆談部分】
ナイ、個人主義デス。カナシイ。支那国大キイ。国民自分勝手アリマス。統一困難。【引用者注:相手の筆談部分】(192頁)

“私七時、五百村去ります。”
私七時、四十日五百村滞在。貴男、私ヨキ友達アリマス
私大変うれしい。
私今日汽車乗る、南へ行く。後日本帰ル。
私再び貴男見る不能、悲しい。
私アナタ、病気アリマセン
元気ヨロシイ
アナタ妻、母、小孩、皆元気ヨロシイ
小孩成長、大人ナルヨロシイ。私日本カエル、貴男ニ手紙カク。アナタ手紙カクヨロシイ。(193頁)

 

2008年8月18日 (月)

ゼンジー北京が

メモです。

先日、日本テレビ制作の「ぐるぐるナイティナイン」という番組の人気企画「ゴチになります」を見ていたら、メンバーの一人が

「○○(メニューの名前)でストップあるよ!」

と言っていました。中華レストランでの収録だったので、それにひっかけて言ったようです。

そうすると別のメンバーが、

「今時、あるよ、なんていう中国人いるのかよ!」

とつっこんでいました。そうすると、また別のメンバー(確か、岡村)が、

「ゼンジー北京が言うてるのちゃうか!」

と返していました。そうすると、つっこんだメンバーが、

「そうか、ゼンジー北京が言ってるのか……」

と納得してました。

2008年8月15日 (金)

らいよんチャン

関西ローカル局であるMBS(毎日放送)では、「らいよんチャン」というマスコットのアニメーションが、番組の合間にいろいろの姿で表れます。

現在、北京オリンピックのキャンペーンということで、中国バージョンが放映されています。らいよんチャンが、伝統的な中国服を着、ドジョウひげをはやし、両腕を体の前で組む格好で、

「オリンピック ある アルヨ」

と言っています。

※コメントにありますように、↓こちらの動画で見られます。

  YouTube「北京オリンピック」
  http://jp.youtube.com/watch?v=aNcyX8UvC7Y

2008年8月13日 (水)

大阪落語と大阪弁

次のイベントに出演します。天満天神繁昌亭で、落語家さんと対談します。

第5回大阪再発見のつどい

「(落語とトーク)=大阪落語と大阪弁」

主催:上方落語協会、産経新聞社
後援:大阪天満宮、大阪商工会議所、大阪大学21世紀懐徳堂

於:天満天神繁昌亭

時:2008年10月25日午前9時30分会場 同10時開演

第一部 トーク
  桂春之輔
  金水敏
  高島幸次(司会)
第二部 落語
  桂春之輔「ぜんざい公社」
  桂 小染「禁酒関所」
  桂春団治「いかけや」

2008年8月 6日 (水)

日本語史のインタフェース

新刊本です。第7章「役割語と日本語史」(金水著)を含みます。

金水 敏・乾 善彦・渋谷勝己(共編著)

『日本語史のインタフェース』シリーズ日本語史 4

2008年7月29日第1刷発行

岩波書店

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/5/0281300.html

*目次

日本語史へのいざない

第1章 日本語史のインタフェースとは何か (金水担当) 1-23

1.1 インタフェースについて
1.2 言語と言語史について
1.3 音声言語と書記言語
1.4 口承と朗唱
1.5 音声言語と書記言語の交渉
1.6 上代文献の問題――『古事記』を中心に
1.7 中古文献の問題――仮名の機能
1.8 中世文献の問題――宗教的言語の機能
1.9 近代文献の問題――雅と俗
1.10 近代文献の問題――音声言語をめぐる幻想

1.11 まとめ

第2章 言語資料のインタフェース(乾担当) 25-57

2.1 言語と文字
2.2 文字と社会
2.3 文字資料の諸相

第3章 日本語書記の史的展開(乾担当) 59-99

3.1 漢字専用時代
3.2 仮名文の成立
3.3 和漢の混交
3.4 印刷と規範
3.5 電子化時代の書記

第4章 新たなことばが生まれる場 (渋谷担当) 101-137

4.1 言語変化のインタフェース
4.2 いくつかの前提
4.3 自律的発生の諸要因
4.4 生理的な要因による言語変化
4.5 認知的な要因による言語変化
4.6 社会的な要因による言語変化
4.7 自律的変化と言語獲得
4.8 まとめ:自律的変化の結果

第5章 ことばとことばの出会うところ(渋谷担当) 139-175

5.1 はじめに
5.2 新規発生形式のたどる道
5.3 伝播の第一歩:新たな言語事象との出会い
5.4 さらなる伝播
5.5 新たな言語形式・言語体系の受容と再編成
5.6 他変種の習得と使いわけ
5.7 多言語の習得
5.8 接触変種の発生
5.9 まとめ

第6章 言語変化の中に生きる人々(渋谷担当) 177-203

6.1 はじめに
6.2 言語使用者のもつ言語能力
6.3 現代の方言話者のスタイル切換え
6.4 古典に見る日本語他変種能力とその運用
6.5 曲亭馬琴のスタイル切換え行動
6.6 夏目漱石のスタイル切換え行動
6.7 言語使用者の言語能力と方言の言語

第7章 役割語と日本語史(金水担当)205-236

7.1 はじめに――役割語とは何か
7.2 役割語の理論的基盤
7.3 役割語と日本語史
7.4 ケーススタディ:老人語・博士語
7.5 役割語形成のヴァリエーション
7.6 まとめ

参考文献

索引

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