ご投稿2件
広島にお住まいの岩田さんから、役割語についてご投稿を戴きました。
1.関西弁キャラについて
シュレックが関西弁をしゃべることについて、私はちょっとしたひっかかりがありました。先日の講演でもおっしゃっていたように、関西の色が強過ぎて、例えば、スコットランド人英語などの翻訳には合わないのではないかとのことでした。
ローグギャラクシーというPS2のソフトがあります。そこに出てくるサイモンという宇宙人は、関西弁をしゃべります。このゲームは音声がでて、台詞が音で入ってくるんですが、どういうわけか、サイモンは関東人の声優さんを使っているため、不思議な関西弁を話します。このエセ関西弁は、最初非常に抵抗を感じるんですが、慣れてくると、関西人というイメージからは独立した関西弁としてうまく合っているような気がするのです。つまり、関西色を消しつつ、関西弁キャラが成り立つには、このエセ関西弁が役立っているように思えるのです。
CMでも最近、エセ関西弁がちょろちょろ聞こえます。わざと使っているとしたら面白いなあと思っている次第です。
2. ドメニコ・ラガナの著作から
ドメニコラガナ『日本語とわたし』 1975
その中で著者は、対談などで外国人が日本語を話すと、編集部が勝手に外人的日本語にいじって変えてしまうということをぐじぐじぐじぐじ文句を言っています。これって、まさに役割語の話だなと思います。読み物としては愚痴っぽくて嫌いですが、ちょっと面白い点がちらほら。
1.こういう役割語的な言い方は、アルゼンチンには一部の子供マンガにしかない。
2.役割語を新聞や文芸雑誌でまで使わないでほしい。
3.~アルカ?という質問はやめてほしい。
金水先生の本があと35年早く出版されていたら彼の愚痴はちょっと弱まったのかなあなどと思っています。個人的には、1975年の時点でも、アルヨ言葉が中国人に特化していないんだなあということがおもしろかったです。
« ことばと文化 | トップページ | E-learning サイト »
コメント