コリンヌ・アトラン氏(「海辺のカフカ」仏語訳者)講演
読むこと、書くこと、訳すこと
■コリンヌ・アトラン(Corinne ATLAN) フランス国立東洋言語文化学院卒業。フランス語教師として15年間アジアに滞在し、東京、京都、名古屋、カトマンズ(ネパール)などで教鞭をとる。村上春樹、大庭みな子、村上龍、平野啓一郎の小説をはじめ、約60もの日本文学作品をフランス語に翻訳。自身の小説やエッセーも刊行、数々の受賞歴がある。次を参照:www.corinne-atlan.fr
■講演概要 翻訳家とはまず読書家であり、作者の関心のみならず自分自身の感覚にも敏感でなければなりません。翻訳家はそうして、テクストの「奇妙さ」を保持したいという欲望と、それを誰もが理解できるように解読する必要性との間で揺れながら、綱渡り芸人のように歩んでいきます。翻訳家とはどうしようもなく逆説的な存在です。自分の偏愛する外国語の意味を忠実に伝達するために、その言語を消し去るのですから。繊細きわまりないニュアンスとともに正確な意味を言葉によって再現する行為を通じて、翻訳家は、「書くこととはつねに翻訳すること」だと知っているのです。
日時:2017年11月20日(月)16:30-18:30
会場:大阪大学豊中キャンパス 文学部本館中庭会議室(リンク先地図中4番の建物)
お問合せ:大阪大学フランス文学研究室 電話06-6850-5117 yamajo@let.osaka-u.ac.jp
フランス語講演、日本語通訳あり 入場無料、来聴歓迎
最近のコメント