現代の位相研究
佐藤喜代治(編)(2002)
『国語論究 第9集 現代の位相研究』
明治書院
ISBN 9784625433122
【目次】
・菊沢季生と位相論(佐藤喜代治)
一 菊沢氏の経歴
二 『国語研究』
三 音素論
四 位相論
五 代名詞・万葉集の研究
六 連歌・ことば論議にみる位相差の諸相(田中章夫)
はじめに
一 国字問題をめぐるキャンペーン
二 言文一致運動と近代口語文体
三 標準語普及運動の諸相
四 ネサヨことばとネハイ運動
五 外来語排斥運動から英語公用語論へ
・ポナペ語における日本語からの借用語の位相―ミクロネシアでの現地調査から(真田信治)
一 はじめに
二 日本語からの借用語
三 音の代用
・万葉語「朝+~」の考察(佐藤武義)
一 はじめに
二 「朝+~」の実態
三 「朝+~」A群の分析
四 「朝+~」B群の分析
五 まとめ
・男性使用の自称「わらは」(染谷裕子)
一 はじめに
二 国語辞典の「わらは」
三 女性の自称「わらは」
四 お伽草子の「わらは」
五 男性使用の「わらは」の問題点
六 まとめ
・お屋敷奉公と江戸町人女性のことばのしつけ(神戸和昭)
はじめに
一 江戸戯作中の描写
二 随筆中の記述
三 文書・日記類の記述
おわりに
・『錦嚢万家節用宝』考―合冊という形式的特徴を中心に(佐藤貴裕)
一 はじめに
二 『錦襄万家節用宝』概観
三 合冊四書概観
四 合冊の利点
五 吉文字屋による合冊体節用集の展開
六 十九世紀における合冊
七 おわりに
・明治期口語研究の新展開に向けて―標準語と保科孝一、尾崎紅葉、そして「トル・ヨル」(増井典夫)
一 はじめに
二 保科孝一の業績について
三 近代文学作品の校訂、、漢字の字体などの問題について
四 言文一致体と現代口語体の成立について
五 尾崎紅葉の文章・用語などの研究課題について
六 『多情多恨』の会話文と「~トル」
七 「~ヨル」をめぐって
八 終わりに
・現代の「枕詞」―「嬉しい初優勝」という表現について(揚妻祐樹)
一 はじめに
二 一人称制限(およびその解除)を把握する三つの立場
三 枕詞的用法が用いられる場面性
四 まとめ―「語り手」の混同について―
・テレビの単語使用―番組と話者からみた多様性(石井正彦)
一 目的
二 データ
三 方法・準備
四 番組=話者グループの特徴語
五 まとめに代えて
・「少しも」と「ちっとも」について(漆谷広樹)
一 はじめに
二 近代文学作品における「少しも」と「ちっとも」について
三 「少しも」と「ちっとも」の語誌
四 まとめと課題
・日本語方言における意志・推量表現の交渉と分化―『方言文法全国地図』の解釈(彦坂佳宣)
はじめに
一 意志・推量表現の分布の分析から
二 文献による地域語史の視点から
三 方言文献とGAJとの総合から
・方言の係り結び(大西拓一郎)
一 はじめに
二 こそ~已然形
三 疑問詞~已然形
四 疑問と連体形
五 むすび
・上方語の伝播と庄内(遠藤 仁)
一 はじめに
二 海上の道と言語の伝播
三 海上の道による伝播はその根拠を見出せるか
四 おわりに
・岩手県盛岡市方言における形容詞活用体系(斉藤孝滋)
一 はじめに
二 目的・方法
三 活用体系
四 形態レベルでの活用形の統合
五 音現象が形容詞活用体系に及ぼす影響力の検証
六 まとめ
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