「はやり歌」の考古学
倉田善弘 (2001) 『「はやり歌」の考古学:開国から戦後復興まで』(文春新書, ISBN4166601717)について記録しておきます。
著者は、『日本レコード文化史』を書いた方で、近代のレコード、芸能、流行歌等の分野の第一人者と言えるでしょう。
本書は、手軽に幕末~大戦直後までの流行歌の流れを概観できる点で、ありがたい本です。特に、戦前・戦中の、軍国化の中での政府の介入や、統制・規制の実態について比較的詳しくページを割いているのが特徴のように思われます。
第1章 開国と攘夷のはざまで
第2章 近代日本の幕明け
第3章 異文化との接触
第4章 メ ディアと大衆化
第5章 政府の介入
終章 焦土から復興へ
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