「サザエさん」と『ちびまる子ちゃん」における会話の比較
西畑絵里加 (2011.2) 「「サザエさん」と「ちびまる子ちゃん」における会話の比較―ポライトネスを中心に―」『人間文化 H & S』28号、81~89頁
「第7章 まとめ」の最後の部分から引用します。
この調査において、「サザエさん」と「ちびまる子ちゃん」では、高められているポライトネスが異なることが分かった。家族という厳密な間柄であっても、円滑な人間関係構築を怠っていないというおとがいえる。また、文末語句の使用が異なることも分かった。それぞれのキャラクターが異なる文末語句を使用することで、個性が生み出されている。
一見、同じようなキャラクター構成で展開されているアニメーションでも、会話において差が生まれるということは、大変興味深いことである。これからも、これらのアニメーションは人々に愛され、親しまれ続けるだろう。その会話に耳を傾け続けることを、今後の課題とする。(89頁)
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