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役割語

2018年10月 8日 (月)

「教養としての日本語」参考図書(役割語関係)

*の付いた図書は、著者割引でお分けできます(ただし手渡しのみ、現金引き換え)。このフォームからご注文ください。

  • *岡崎友子・衣畑智秀・藤本真理子・森勇太 (2018) 『バリエーションの中の日本語史』くろしお出版.(西田隆政「役割語周縁の言語表現を考える」、大田垣仁「比喩によって生じるキャラクター属性」所収)
  • 河崎深雪 (2017).『汉语“角色語言”研究』商務印書館.
  • *金水 敏 (2003).『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』岩波書店.
  • *金水 敏(編)(2007).『役割語研究の地平』くろしお出版.
  • *金水 敏(編)(2011).『役割語研究の展開』くろしお出版.
  • *金水 敏(編)(2014).『〈役割語〉小辞典』研究社.
  • *金水 敏 (2014).『コレモ日本語アルカ? 異人のことばが生まれるとき』岩波書店.
  • 金水 敏(編)(2016).『役割語・キャラクター言語研究国際ワークショップ2015報告論集』私家版 こちらで公開.
  • Kinsui, Satoshi (2017) Virtual Japanese: Enigmas of Role Language, Osaka University Press.(大阪大学リポジトリ OUKA より無料公開).
  • 金水 敏(編)(2018) 『村上春樹翻訳調査プロジェクト報告書 (1)』大阪大学. (大阪大学リポジトリ OUKA より無料公開).
  • 金水 敏・田中ゆかり・岡室美奈子(編)(2014).『ドラマと方言の新しい関係―『カーネーション』から『八重の桜』,そして『あまちゃん』へ―』笠間書院.
  • 定延利之 (2011)『日本社会のぞきキャラくり―顔つき・カラダつき・ことばつき―』三省堂.
  • *定延利之(編) (2018) 『「キャラ」概念の広がりと深まりに向けて』三省堂.
  • 田中ゆかり (2011).『「方言コスプレ」の時代—ニセ関西弁から龍馬語まで—』岩波書店.
  • 田中ゆかり (2016). 『方言萌え!? ヴァーチャル方言を読み解く』岩波ジュニア新書.
  • *山田奨治(編著)(2017). 『マンガ・アニメで論文・レポートを書く—「好き」を学問にする方法—』. ミネルヴァ書房(金水担当は第11章「言語—日本語から見たマンガ・アニメ」pp. 239-262).

2012年12月 3日 (月)

関西弁超訳 論語 関西弁で深く読み解く孔子の思想

八田真太(超訳・解説)・孔子と弟子たち(語り)(2012)『関西弁超訳 論語 関西弁で深く読み解く孔子の思想』,アールズ出版.

子曰く……。先生は言わはった……。もし孔子や弟子たちが関西人だったら?論語をより身近に、より親しみやすく感じる1冊。(内容紹介より)
Kansaibenrongo

役割語に関する論文2本:「スペイン語の「役割語」」「エイリアンの作り方」

神戸市外国語大学の福嶌教隆先生から、役割語に関する論文が2本掲載された論文集をお送り頂きましたので、ご紹介いたします。

  • 山口治彦(2012)「エイリアンの作り方―映画『アバター』における解釈の誘導―」『CLAVEL』2,59-69,対照研究セミナー(神戸市外語大学).
  • 福嶌教隆(2012)「スペイン語の「役割語」―日本語との対照研究―」『CLAVEL』2,70-86,対照研究セミナー(神戸市外語大学).


2012年10月23日 (火)

日韓両言語学習者間の役割語相互学習−オンライン協働翻訳活動の分析と評価−

北海道大学国際本部留学生センターの鄭 惠先さんから役割語に関する論文をお送りいただきましたのでご紹介します。
  • 鄭惠先・恩塚千代(2012)「日韓両言語学習者間の役割語相互学習-オンライン協働翻訳活動の分析と評価-」『日語日文學研究』第82輯1巻 韓国日語日文学会 pp.517-538
(要旨)
 本稿は、韓国人日本語学習者と日本人韓国語学習者が、SNS(Social Network Service)コミュニティ上のCMC(Computer-Mediated Communication)活動を通して行った相互学習について観察、分析したものである。本実践の中核である大衆文化作品の「役割語」翻訳作業では、学習者同士の積極的なピア・レビュー活動が見られ、目標言語のみならず母語においても、参加者が持っていた役割語知識が再考、修正されていく姿が観察された。その結果、本実践は言語知識と社会文化知識の両面で、学習者に気づきと満足感を与えたことがわかった。本実践の参加者はさまざまな学習背景をもち、全員が言語学習者であり他参加者の目標言語を支援できる母語話者でもある。こうした「学習&支援」者間での相互学習体制には、教室活動だけでは得られない経験的な言語学習効果が期待できる。今後は、教室活動においても、教材作成や会話指導を行う際に、常に学習者が役割語を意識するように配慮すべきである。

2012年8月28日 (火)

役割語研究の展開

金水 敏(編著)(2011.5.30)『役割語研究の展開』,くろしお出版


2007年にくろしお出版から刊行された『役割語研究の地平』(前書とする)の続編に当たる。『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』が公刊されて以来、役割語の概念は研究者の間でも徐々に浸透し、2007年に10人の著者による10章の論文集として前書に結実したが、その後も役割語研究は広さと深みをましつつある。

第1部「キャラクタをめぐって」は、役割語と対をなす概念「(発話)キャラクタ」をめぐる考察。
第2部「教育と役割語」は、翻訳教育、日本語教育において役割語が果たす役割について論じる。
第3部「外国語と役割語」は、外国語との対照研究。
第4部「さまざまな役割語」は、役割語のヴァリエーションについて記述・分析をし、またその歴史的な起源、発達の経緯を明らかにしようとする。
第5部「ツンデレをめぐって」は、役割語の周辺問題の一つとして、“ツンデレ”という特異なキャラクタ造形に言語がどのように貢献しているかという問題を扱う。

詳しい内容についてはこちらをご覧ください。


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2012年7月 9日 (月)

Sociolinguistic Studies Vol 5, No 1 (2011)

Ramallo, F. and X. P. Rodriguez-Yanez [ed.] (2011) Sociolinguistic Studies (Vol 5, No 1), equinox.


*p.37から役割語科研メンバー(勅使河原三保子・金水 敏)による共著論文が掲載されています。


Table of Contents


Guest Editorial

  • Fictionalising orality: introduction (Carolina P. Amador, Kevin McCafferty 1-13)


    Articles

  • Imagining conversation: how people think people do things with words (Klaus P. Schneider 15-36)

  • Modern Japanese “Role Language” (Yakuwarigo): fictionalised orality in Japanese literature and popular culture (Mihoko Teshigawara, Satoshi Kinsui 37-58)

  • Elizabeth Gaskell's North and South and Wives and Daughters. A sociolinguistic study with special reference to the representation of nonstandard dialect (Gunnel Melchers 59-79)

  • Dostoevsky’s landlady: portrayals of a mock German accent in Prestuplenie i Nakazanie (Crime and Punishment) in Russian and translation (Martin Paviour-Smith, Peter R. Petrucci, Akie Hirata 81-101)

  • Exploring the representation of orality: the use of vocatives in two Spanish-speaking films, Machuca and Volver (Maria Palma-Fahey 103-126)

  • ‘Normal people like us don’t use that type of language. Remember this is the real world.’ The language of Father Ted: representations of Irish English in a fictional world (Shane Walshe 127-148)


    *詳細な目次はこちらに掲載されています。


    Sociolinguistic_studies


  • 日本語の教科書

    畠山雄二(2009)『日本語の教科書』,ベレ出版.


    いつも無意識に使っている日本語。しかし日本人としても、このいつも話している日本語をあらためて考え直してみると、不思議なことや奥深さがあることに気づきます。本書はそんなおもしろさを説くべく、それぞれの専門家が「日本語の文のかたち」「日本語の意味のかたち」「日本語の語のかたち」「日本語の音のかたち」「日本語の会話のかたち」という5つの文法について、やさしい言葉で解説していきます。日本語の真髄に触れることができる本格的な教科書です。(内容紹介より)


    *「第5章 日本語の会話のかたち」で役割語についての言及があります。また章末(p.417)で、お薦めの一冊として『役割語研究の地平』(金水敏(編)、くろしお出版、2007年)が紹介されています。

    Nihongonokyokasyo


    コドモノクニ

    長野まゆみ(2008)『コドモノクニ』,河出文庫.

     

    きっとあしたはもっといいことがある、みんながそう信じていた時代の子どもの日常です(長野まゆみ)。――21世紀になるまであと31年。その年、マボちゃんは13歳。懐かしさあふれる連作小説集。(内容紹介より)

     

    *目次をめくってすぐのページの口絵に描かれている鳥たちのセリフが役割語になっています。

     

     

    2012年6月11日 (月)

    高田 亮(2011)『翻訳における役割語』

  • 高田 亮(2011)『翻訳における役割語』, Dept. of Foreign Languages & Literatures, College of Arts & Humanities, San Francisco State University.


    *San Francisco State Universityの南 雅彦先生から高田 亮さんの卒業論文を頂きました。以下に、要旨を引用します。(大田垣)


    (要旨)
    いかにもある特定の職業、もしくはタイプの人が話しているのだろうということが想像でき、読者に共通認識が生まれる「特定の人物像に与えられた」言葉づかいを『役割語』と呼ぶが、役割語にはステレオタイプに基づいた、仮想的、虚構的な日本語という側面がある。他言語による発話を日本語に翻訳する場合、翻訳者は自身が持つステレオタイプの影響を受け固定化された翻訳をしている可能性があるが、その一方で日本語母語話者が状況によって言葉遣いを変えるように、状況という要素を考慮してうまく訳し分けている可能性もある。本調査ではアメリカのメジャーリーグ選手の新聞記載の翻訳発話を対象として、(1)場面(2)発話相手という2つの状況要素が、文末表現・一人称代名詞の翻訳における選択にどのように影響しているかを分析した。分析の結果、発話は状況に応じた翻訳がなされており、翻訳には様々な要素が複雑に影響していることがわかった。そうした意味では、翻訳が翻訳者自身もしくは社会のステレオタイプを単純に反映していると必ずしも断じることはできないという結論に達した。

  • 2012年5月 7日 (月)

    日本人の知らない日本語3

    蛇蔵・海野凪子(2012)『日本人の知らない日本語3』,メディアファクトリー.

    大ベストセラー『日本人の知らない日本語』最新刊。笑って学べる日本語コミックエッセイは、ついに第三弾。(内容紹介より)

    98ページから、4ページでわかる役割語の解説が掲載されています。


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